2.再会と遭遇

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スヴェインが素早く踏み出た。ナイフが届く間合いまで一気に距離を縮める。 「云、う、なぁぁああああ!!」 レイルの鼻先目掛けてスヴェインはナイフを突き出す。 だが、ナイフを握る手は月虎に掴まれた。スヴェインが鋭く月虎を威嚇する。月虎の握力は強く、スヴェインのナイフはレイルの顔面の手前で動かない。 「あぁ…?!」 「よぉ、落ち着けよ。な?」 人の良い笑顔を浮かべる月虎だが込めた握力は尋常じゃない。スヴェインは殺意を月虎にも向ける。 「知らねー顔だ。何様?」 「レイルに因縁あるみたいだけどよ、今日はコイツ様子おかしいんだ。勘弁してやってくれねぇか?」 「引っ込んでろよ…!」 スヴェインは片方のナイフを月虎に突き立てようするが、背後に戦意を感じて振り返る。 アインが粒子を集束させ、スヴェインを狙っていた。 「あぁ…?テメェはなんだ。」 「…邪魔するな。」 「テメェの獲物じゃねぇだろうが。引っ込んでろ。」 「お前ら止めろって!昼間っからケンカなんてよ…!」 アインまでがいきり立つのを見て月虎は大声で制止を呼び掛ける。だがアクセルが踏み込まれたように、スヴェインやアインは怒りを加速させていく。屋上に漂う緊張感が極限まで張り詰めた。 「…スヴェイン。」 レイルがゆっくりと口を開いた。 いつもの、包容感がある声だ。
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