3.インディケイション

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「購買部からの窃盗騒ぎでアマデオの行方が分からない。サンドハースト中を虱潰しに捜させてはいるが…。」 「森林地帯にある廃棄プラントの数は多いし、散らばっている。簡単に見つかりはしないだろうね。」 「後日人を集めて囲むさ。森狩りだ。」 「そうだね。アマデオの仲間も見当ついているんだろう。」 リカルドは頷いた。 「此処最近の騒動に関わっている主要メンバーは掴んでいる。解放された蜻蛉番場飛白、ドロシー・ハプス・オーレル、クレムフェン・アルス・ウォーデンクルフ、月白リク。このうち飛白とアルスはアマデオと行動しているらしく行方不明。堂々とスクールライフを満喫しているドロシー・ハプス・オーレルと月白リクは後日聴取、必要あれば確保する。」 「是非も無し、だね。」 「当たり前だ。もうそういう局面だからな。」 「全てはあの日の為に、か…。」 レイルは感慨深く呟いた。コバルトブルーの瞳が感傷に浸っているように見えた。 「最後まで、スヴェイン達とは分かり合えないのかな…。」 「腑抜けた事を。アイツ等と分かり合える訳が無い。」 「スヴェイン達の想いは良く知っているんだけどね。」 レイルが寂しそうに云った。だがリカルドは毅然と、レイルの言葉を断つ。 「所詮は相容れない奴らって訳だ。珍しい話じゃない。世の中にごまんといるそういう連中の一部だ。分かり合う必要など…」 「もういいよ、リカルド。」
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