3.インディケイション

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「監察員から情報を貰ったんだが…」 平静の保つのはやや根気がいた。 「転校生の名前が、食わせ物でな…。」 「へぇ。」 「アイン・アイリスだそうだ。」 レイルの目つきが変わった。素直に驚いている。 「…アイリス?シルクさんと同じ、アイリス家の人間?」 「詳しい経歴は不詳だ。アイリス家の何なのかは分からん。」 レイルは遠い眼差しで思索に耽っていた。リカルドはレイルが答えを出すまで待つ。 「…彼女も招集しよっか。どうせ何か知っている。わざわざこっちを挑発するような名前を付けて、直接俺を挑発するんだから。」 「了解。」 「後、彼女の力の分析もしたいな。」 「力?」 レイルはフッと微笑んだ。 「シオと同じ魔力中和粒子を使うんだ、彼女。シオと何らかの関係性があるかもしれない。」 「分かった。…謎が深まる一方だな。」 新しい懸念が生まれたリカルドは重々しく眉間を揉んだ。 「そうかな。」 対してレイルは清々しい面構えをしている。念願が叶ったような晴れやかな顔だ。 「わりと簡単な話だと思うよ。」 「何を根拠に?」 「俺には分かるんだ。ただそれだけの事さ。」 誇らしげに語るレイルは期待に満ちた眼を輝かせた。
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