29.ナイト・サイド・リベリオン

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「分からないんですか?二人とも。」 レイルの魔力が桁外れに上昇する。ヲリエとウェルキンは戦慄した。初めて見る、膨大な魔力だった。 「それだけ皆、夢を求めている。この世界を揺るがし、変えてしまう程の夢を。誰かが道を敷かなきゃいけない。心が飼い殺しにされる前に、誰かが救わなきゃいけない。そうしなきゃ、心が未来に行けないんだ。」 レイルが踏み出した。幕が切って落とされようとしていた。 「皆を連れて行く。夢の先にある未来へ。誰にも邪魔は・・させない!!」 レイルの一声が合図となり、プラズマが彼の両手に結集した。二つの丸いプラズマの砲弾が生まれる。 「バニシングスフィア!!」 発射されたバニシングスフィアがヲリエとウェルキンへ迫る。防御は不可能と判断したヲリエとウェルキンは回避し、レイルへ接近した。 「はっ!」 レイルがウェルキンへ左手を差し向けた。 「パノプティコン!」 ウェルキンの周囲からプラズマの柱が出現し、複雑に入り組んで檻になった。 「くっ!」 「まずはあなたからだ。」 レイルがヲリエに接近した。プラズマが集結し、巨大な剣を為した。 「トワイライトバルムンク!!」 「こんな力・・!」 ヲリエはレイルの間合いを呼んで距離を取るとインディクーム=マンデスを構えた。エクストラ=シスマを使う腹積もりだ。
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