29.ナイト・サイド・リベリオン

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「残念、ブラフだ。」 レイルの顔が眼前に迫った。 「縮地・・・っ?!」 レイルがヲリエの右腕を掴み、固定した。ヲリエは力で引き剥がそうとするが、微塵も動かない。 「あなたのエクストラ=シスマは錬成魔法。術の媒介となるインディクーム=マンデスを錬成対象に触れさせなければ・・使えない。」 「くっ・・!」 プラズマの熱の為にヲリエの服が焼けていく。シャツが焼けて薄桃色のブラジャーが露出した。 「ったく・・今日はセクハラばっか受けるんだけ・・・どっ!」 ヲリエが左手でレイルを殴りつける。だがそれより速くレイルがヲリエの腹に膝蹴りを見舞った。 「がっ・・!」 「女の子を殴るのはこれで最後にしたいんですよ。だから、大人しく倒れて・・」 「レイルっ!!」 背後からの声にレイルは振り返った。パノプティコンを大量の粒子で中和したウェルキンが青い弾丸を作り上げていた。 「インパルスレイヴ!!」 青い弾丸が放たれる。レイルは徐にトワイライトバルムンクを投げ付けた。インパルスレイヴを掻き消したトワイライトバルムンクをウェルキンは回避した。 「どこ見てん・・の!」 レイルがウェルキンに気を取られた隙にヲリエがレイルを背負い投げした。投げ落としたと同時に手を離したレイル目掛けて、ヲリエはインディクーム=マンデスを振り降ろす。レイルは跳び上がって回避し、ヲリエと向かい合う。 「ほら、地面に触れたよ?」 「っ!」 「ディーナ・シー!!」 インディクーム=マンデスに触れた地面が隆起し、様々な武器が発生した。武器は巨大な奔流になって瞬く間にレイルを飲み込んでいった。
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