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ーーー違う！
レイルは叫ぶ。
確かに俺には何も無い。俺は死んだのかもしれない。
だけど、この胸には、この魂には、確かに宿っている。仲間達の、愛しい人の想いが。仲間達への、愛しい人への想いが。
「これだけはやるものか…！これだけはっ！！」
レイルが叫んだと同時にシオの魔力吸収は止まった。いや、止められた。
生きてなんかいない。俺は生かされ続けてきた。
フリスに、仲間に、皆が想い描く未来に。
俺の事などどうでもいい。何もいらない、何も求めない。
皆。
幸せになってくれ。
フリス。
俺の大切な人。愛してる。脱け殻の俺でも、捧げられるものは全て捧げよう。
だから、笑って。ずっと、ずっと、悲しみを忘れて笑っていて。
君の笑顔があればいい。
「君の笑顔が…あればいい。」
レイルから吸い取られた魔力が逆流していく。シオの魔力も巻き込み、レイルに取り込まれていく。
「俺が生きる理由なんて、それで充分だ！！！」
未来は必ず変える。
必ず変えるから。
もう、泣かないで…。
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