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「ついさっき連絡が入ったのさ。」
アマデオは左手の指を鳴らした。
「それはそれは沢山の狩人達が大挙して押し寄せてくるらしい。地平線が巻き狩りの陣で埋まるくらいになぁ。」
「マジか。」
スヴェインは首を鳴らした。随分と冷静な反応だ。
「戦力は?」
「四人。俺達を含めて。」
「内訳。」
「俺、君、アルス、飛白。」
「他は。」
「リクとドロシーは拘束、他は平穏無事。悟られちゃいない。」
スヴェインは低く唸りながら手すりに腰掛けた。表情に目立った変化は無いが瞳は微動している。彼の脳内で今目まぐるしい思考の回転が行われているのだろう。
リストカッターで諜報を担当しているのはアマデオであり、スヴェインが復学する前は戦闘も仕切っていたが元々戦闘の仕切りはスヴェインの担当だ。アマデオが情報をベースに確実な勝算を立てて戦闘に臨むのに対し、スヴェインは勝算に関係なく敵に食らいつく指示をする。
一見単純に見えるスヴェインだがアマデオは評価していた。勝つ為に手段を選ぶアマデオと勝つ為に手段を選ばないスヴェイン。思い切りの良さと躊躇いの無さが編み出す勢いの強さは時に策謀を打ち負かす。
加えて今は戦力も揃っている。
負ける気はしなかった。
「二人を呼べ。」
「おや、遂に見られるのかい?スヴェイン・アグリューの闘争を。冷たい刃で熱い血飛沫を湧かすあの闘争を。」
「いいから行けよ。」
ぶっきらぼうに返すスヴェインだが、口元は笑っていた。
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