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【約束】
〇〇(何言ってるの……この人……)
春馬「〇〇、盗賊に捕まって、無事帰れると思ってたのか?」
春馬の瞳が怪しげに光る。
〇〇「わ……わかりました。あなたの言うことを聞きましょう……」
春馬「……素直じゃねーか」
〇〇「た…ただし!宿禰と真人を京まで無事に送り届けてくれることが条件です!!」
春馬「!!」
手を思い切り握りしめる。怖さからくる緊張で、冷や汗がでるのを感じる。
春馬「………捕われの身で、俺様に向かって交渉するなんて、命知らずだな」
ダンッ
〇〇「!!」
春馬は、私の顔の横に力をこめて腕をついた。壁の軋む音が聞こえる。
〇〇(こ……殺される!)
春馬「……面白い」
〇〇「え?」
春馬「お前、いい度胸してんなー!俺が無事に送ってやるよ。京でもどこでも」
見上げると近い距離に春馬の顔が迫っていた。
先程の恐さは消え、優しい表情に驚いてしまう。
〇〇(やっぱり……良い人?)
春馬「俺の女になる覚悟……しとけよ」
〇〇「!!」
春馬「こっち方面はガキだな……」
〇〇(わ……わからないっ!)
私は春馬の言動に困惑するのだった。
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