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「起立!有難う御座いました!」
ルーム長が最後の号令を掛ける。
皆が帰宅を始めた。
これで皆とお別れだと感じると、少しだけ目頭が熱くなる。
「またメールするからね。」
「うん。絶対だよ。」
校門の前で友達はそれぞれに別れを告げると、10分後にはほとんどの友達は帰った。
タンポポの綿毛が散るように。
鳥の雛が巣から巣立つように。
その姿を見守る親の気持ちが、ちょっとわかる気がする。
呆然と立ち尽くしていると、
彰人が寄ってきて言った。
「澤村帰るか。」
「うん。」
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