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《し、しまったな…。
いやいや、待てよ…。》
俺は視線を後ろのほうに。
廊下の横には上に向かう階段がある。
《…相手は向かいの席にいる。
急いで上の階に上がって
鍵で部屋を開けて…籠もってしまう!
…大丈夫だ…部活で鍛えた足くらいは!》
俺は時間を見た。
刻一刻と減っていく。
みんなの表情が変わっていく。
緊張が走っている。
おそらく、一気に人が動く。
もしかしたら殴り合いが始まるかもしれない。
いや、男性は向かい側以外は
なんとなく頭脳だから、そんなことはしない。
女性陣もそんな感じはする。
そして遂に一分を切る。
「…いよいよだな…。」
宏さんは笑っている。
「……。」
高瀬さんが体を揺らす。
5…4…3…2…1…0。
ビー!!
秒数が0になった瞬間
警報ベルのような音が鳴り響く。
そして全員の拘束機具が一気に外れる。
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