第一章 幼なじみの二人

5/40
前へ
/211ページ
次へ
「凄いね」 軽く返事を返して紅茶をちまちまと飲むリューク。 そんなリュークにナリアは、伝説の勇者の話をする。 「しかも、モンスター100匹を一人で倒したんだって!」 「どうやって?」 「ざっくりと?」 (ざっくりって……。もっと、具体的に言えないのか?) 心の中で思い苦笑をするリュークに気付かず、ナリアは話を続ける。 「最後には、たくさんのお姫様を助けて全員のお姫様と結婚したらしいよ? 凄いよねー」 「凄いね」 (どこが凄いんだ?ただ勇者のハーレムじゃないか) また心の中でリュークは思い、深い溜息をついた。 ようやくそれでナリアがリュークの呆れた表情に気付いた。 「リューク? お腹痛いの?」 気付いたが彼女は全然違うことと勘違いをして、心配そうに見てきた。 リュークは愛想笑いをしてナリアを見る。 「大丈夫。心配しないで」
/211ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加