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「凄いね」
軽く返事を返して紅茶をちまちまと飲むリューク。
そんなリュークにナリアは、伝説の勇者の話をする。
「しかも、モンスター100匹を一人で倒したんだって!」
「どうやって?」
「ざっくりと?」
(ざっくりって……。もっと、具体的に言えないのか?)
心の中で思い苦笑をするリュークに気付かず、ナリアは話を続ける。
「最後には、たくさんのお姫様を助けて全員のお姫様と結婚したらしいよ? 凄いよねー」
「凄いね」
(どこが凄いんだ?ただ勇者のハーレムじゃないか)
また心の中でリュークは思い、深い溜息をついた。
ようやくそれでナリアがリュークの呆れた表情に気付いた。
「リューク? お腹痛いの?」
気付いたが彼女は全然違うことと勘違いをして、心配そうに見てきた。
リュークは愛想笑いをしてナリアを見る。
「大丈夫。心配しないで」
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