とりあえず、捨てられた

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とある貴族の家に産まれた一人の男の子 名前はレオ 現在五歳 この世界では五歳の儀式で体内に眠っている魔力を解放する そして、属性は見た目に影響を与えやすく 火属性なら赤髪 水属性なら青髪 となる だが、レオの髪は灰色 今まで灰色の髪をもつ者は居なかった 珍しい属性かと、大人は期待をしている ただ、本人だけはそんな大人達を冷めた目で見ていた 「そんな都合のいい話、あるわけないです」 五歳にしてはしっかりし過ぎているレオ 本日が自分の魔力解放の日であるというのに 彼は日課である修行に励んでいた 修行といっても走り込みと素振りだけなのだが… 「さぁ!レオ!!いよいよだぞ!早くしろ」 金と権力のことしか頭にない馬鹿な父親に呼ばれ レオは無言で儀式の部屋に向かった 「自分の親ながら…」 レオは哀れんだ目で自分の親を見る 「さぁ、始めよう」 部屋の床に描いてある魔方陣の中央にレオが立ち 父親が陣に魔力を流す ひときわまぶしい光が放たれ…消えた 父親は興奮気味に魔力と属性を測定できる道具を持ってきた 簡単に言えば水晶だ レオは水晶を受けとるが、なんの反応もない
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