とりあえず、友達

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レオが教室に入った途端にざわついていた空気が一気に静まる 未だ、レオはクラスに受け入れられていない というより、どう接していいのか戸惑っているクラスメイトをレオが総スルーしているのだ 「レオはよ~!今日は遅いな」 ショウは気にせずレオに挨拶をする 「よぅ、で?あれはなんだ?」 レオが言っているのは剣のことだ 王女に、多分クラスの女子数名が剣に抱きついていた 「レオ!ナイスタイミングだよ!!」 剣は固まっている女子達から抜け出す 「朝からリア充ウザイ」 「亮酷い!?」 ショウと亮の元へやってきた剣は亮に冷たい一言を言われて傷ついた 「まぁ、あれだ、剣を取り合ってたんだな」 「成る程、お前も大概大変な奴だな」 ショウの説明にレオは珍しく剣を慰める発言をした 「レオ!」 キラキラとレオを見る剣 「なんとも思ってない女に付きまとわれるなんて不幸以外の何物でもない」 レオの言葉はグサグサと女子に突き刺さる 「たいして綺麗な訳でも可愛いわけでも、発育がいいわけでもあるまいし、猫なで声はキモいし、カン高い声は耳障り、ない色気を振り撒くさまは滑稽ですらあるな、これならばまだ、レインのほうがましだ」 「レオ…それはいくらなんでも…」 「言い過ぎだろ」 『てか、レインてオカマの水帝じゃん!』 剣や亮にたしなめられたが、レオは憮然といい放つ 「いつもいつも、ギャーギャーとうるさいんだよ、これだけ本音をぶちまけたなら静かになるだろう?少しは周りの迷惑を考えろ」 クラスのほとんどがレオの発言に驚いた 確かに、少し迷惑だったのだが、それをレオが気にしているとは思っていなかったのだ
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