154人が本棚に入れています
本棚に追加
/208ページ
しかも、数をこなしながらも、別れた後に、決して相手から恨み事を言われない部分も彼の魅力の一つだった。
「高校でも派手にやるんだろうなー…。
何とも、羨ましい」
ブツブツ言いながらも、羨ましいのは本音らしく、国中はよだれでも垂らしそうな顔をしている。
「おう、康祐。
告られたのか?」
隣のクラスの女子に呼び出された康祐が教室に戻って来た。
「ああ。
断ったけど」
康祐は、不貞腐れたように眉間にしわを寄せる。
「お前は、お前でもっと盛んにやれよ。
もったいないなー。
可愛かったじゃん」
国中は、康祐の頭をパシッとこずいた。
「知らない人だし」
そんな康祐に、国中は「あっちゃー」と、芸人みたいにおでこに手を当て、顔をしかめる。
「世界中の女子と知り合いだと思え!!」
最初のコメントを投稿しよう!