一寸恋歌

一寸師と……

｢それにしても……屯所に女子がいるのを平隊士に見られたらまずいですよ？｣

僕が土方さんに言うと土方さんは、ハッとなって喋りだす。

｢月魄…悪いが俺の部屋に移るぞ。｣

戒羅さんは首を縦にブンブンふって隊士が起きないように声を控えている。

土方さんはその姿を見て戒羅さんを横抱きにして襖をゆっくり開けた。

戒羅さんは横抱きにされて何事かと土方さんの顔を大きい目をさらに大きくして見つめたが

土方さんは戒羅さんを安心させるためか、一度ニヤリと笑って廊下を歩き始めた。