四月

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(去年、同じクラスじゃなかったから話す機会はなかったけど、今年こそは一緒のクラスになって一杯喋って仲良くなって告白してやる。 そのためには――あいつをどうにかしなくてはいけないな) 甚平はさっきから横目で見ている輝希の隣へと視線を移す。 そこには一際綺麗だと思わせる女性が周りに目を配らせながら立っていた。 彼女の名は向山寧々(むこうやまねね)。戸籍上は輝希の姉に当たるが輝希とは血の繋がりがない義理の姉。 妹の輝希とは違って容姿端麗で過去何回も告白されたことがある。 しかし、妹の輝希が心配と言うことや異性には全く関心を持っていないと言うことでその告白は全て断り続けている。 今説明したとおり彼女は究極までのシスコン。輝希に話しかける男が現れるものなら鋭い目でにらんで威圧するほどに。 つまり、甚平の恋を成就させるには最大の難関となるわけである。 ……甚平が寧々と輝希の姿を見ていると突然、目の前に置かれているボードにとても巨大な紙が一斉に何枚も張り出される。 それを合図に今まで話していた者や願っていた者達が一斉に目の前に張られた紙――クラス分けが書かれている紙に目が移る。
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