粉雪

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   あれは三年の冬のことじゃった。  今思い出してもゾッとする。  忘年会の帰り道、俺はマイカーのエンジンを吹かしながら峠を攻めていた。  この日は氷点下という寒さだったのを覚えている。  最新のスタッドレスタイヤをブイブイ言わせながら魔のカーブに突入した。  入射角も速度もばっちりだ。  タイヤはキュルキュル音を立てて横滑りをする。  感覚はいつも通り。  二車線ある道路をドリフトで占領する。  俺はいつも通りシフトチェンジをする。  もちろんアクセルはベタ踏みだ。
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