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「なんで実際にやらなきゃいけないのさ?」
「うるさいっ! し、仕方ないでしょ、次は恋愛モノ書けって編集部から言われてんのに、経験が無いんだからさ」
そう、次は恋愛。
でも私は小説を書くのに時間を使い、この歳になっても、男の子と付き合った事がなかった。
だから、降りてきた物語を表現しようにも、どう書けば良いか分からないのだ。
私が逆ギレしてそう言うと、空が、
「だからって僕と、キ、キスとかも、する訳?」
真っ赤になって聞いてくる。
私が言葉を無くすと、
「ほら、無理でしょ?」
ホッとした表情だ。何となくムッとする。
空は、何も言わない私に気を良くしたのか、
「だいたい、まず人を好きにならなきゃなんないでしょ。それから付き合ったりさ……」
更に言い募ってきた。
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