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私は暫く膨れっ面で空を睨んでいた。空はヤバいと思ったのか、目が泳いでいる。
いつも私に言い返しては、更に私にやり込められているのに、懲りてないのだ。
でも今回は、仕事が掛かっているし締め切りもある。空の言う事にも一理あるだろう。
私は少し考えた。
「そうだ! 空、あんたの友達、紹介しなさいよ」
「え? えぇぇぇ?? な、なんで?」
「誰かと付き合ってみたら、好きとかって気持ちも分かるかも知れないじゃん。いやぁ、あんた良い事言った! さ、早く!!」
私はこの名案に気を良くし、空に連絡するように急かす。
空は溜め息を吐くと携帯を開いて、誰かにメールを打ち始めた。
その顔がいつになく険しい事に、私は気づいてなかった。
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