君との出会いは、

5/9
前へ
/22ページ
次へ
 俺は、立ち上がって  侑李に手を差し伸べた。  侑李は、俺の手を握り  ふわっと立ち上がった。  制服についた埃を払い  天使のように笑った。  『ふふっ、ありがと』  君の笑顔は何とも  愛くるしくて、  君をこの手で  抱きしめたくなった。  俺は、そんな衝動を抑え  君の頭を撫でた。  君は、照れた顔で笑い  髪を弄っていた。  そんな姿もどこか  愛らしくて‥  恋をしたら胸が  苦しくなるなんて‥  この時、俺は  初めて知った。  出逢った瞬間から  俺は君に惚れていた。  これが世間で言う  一目惚れというやつ  なのだろう。  こんな気持ち、初めてで  自分がよく分からない。  君と出逢ってから  数分しか経っていないけど。  俺は、完璧に  君の虜になっていた。  
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加