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刹那、春樹は梓を抱きしめた。 「ち、ちょっと!」 「いいから」 梓よりも大きい身体の春樹に包まれた梓は、何よりも沢山の安心感で胸が満たされた。 そして、春樹にも聞こえないように小さな声で、梓は呟いた。 「どうしてアンタなんかを気にしちゃうのよ…」 春樹はその聞くつもりも無かった梓の独り言を、梓の体温を感じながら聞いていた。
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