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「うんうん、それでは早速で悪いが身体を好きに動かしてくれ」
私の答えに満足したような声で次の指示をしてきた。
これじゃ動けないよ、と不満気な顔をしていると私をカプセルに収めていた固定具が外側にゆっくりと開いた。
少しふらつきながらカプセルから降り、腕を目の前まで持ち上げ手のひらを見ながら指を折り曲げてみた。
先ほどまで見えなかった部屋を見回したが、白く照らされた部屋はカプセルと同じような白い内壁だった。
「おぉ、異常はなさそうだな……。どこか痛いところとか気持ち悪いところはないか?」
「首が気持ち悪い……」
歩くたびに引っ張られるケーブルをつかみながら細々と訴えてみた。
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