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―数十分後、私は異様な光景を目の当たりにしていた。
「この子が今回の最重要警護対象者だ。見た目は子供だが、我が国の威信と名誉の子だ!各員、心して警護せよ!」
『了解!』
オリヴィアが室長に外出許可を求めてから数十分で、会議室には総勢20名ほどの黒服の中年男性が会議モニター前の私たちに敬礼していた。
「……なるほど、確かに安全ね」
ショッピングだけでこれか、と呆れをため息に混ぜて吐いていると、
「なんだか私までVIP扱いだわ!」
と隣から能天気な声が聞こえた。
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