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モールでの買い物が終わり、再び装甲車に乗って研究所まで戻った私は、オリヴィアの部屋で大量の服についたタグを外していた。
「いいなぁ、私もブランドの服ほしいなぁ」
服を畳んで整理していたオリヴィアが、手に取ったキャミソールを眺めながら唇を尖らせた。
「私は別に普通の服で良かったのに。どうしてわざわざブランドだったの?」
買物中にも気になっていたので、タグについた紐をハサミで切りながらオリヴィアに聞いてみた。
「室長が“金なら俺が出すからお洒落させてやれ。それにお披露目もあるんだからな”って。」
「なるほどね……ってポケットマネーなんだ」
これだけの量のブランド服やアクセサリーとなると、とんでもない額になっているはず。
先ほどローガンの部屋で報告書と領収書を手渡してきたけど、今頃どうしてるかな……と考えながらオリヴィアの説明に納得していた。
たしかにAI、核融合炉の披露には全世界から人が集まる。いくら私が機械とはいえ、人型をしているのだから下手な衣装は着せられないのだろう。
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