発表・披露宴.premier

7/14
前へ
/356ページ
次へ
「あぁもぅ!健気すぎるわ!」 オリヴィアが顔を赤くして抱きしめてきた。抱きしめられた頭は私には無いものに顔が埋もれて、 「く、苦しい!」 思わずオリヴィアを振り払った。 「あら、逃げなくてもいいのに」 残念そうな顔をしながらオリヴィアが見ているが、私だって酸素は必要なのだ。胸で窒息死なんてしたくない。 「それに、なんか悔しいわ」 オリヴィアの身体を見つめながら発した一言は、 「何か言ったかしら?」 ―なにも。 聞こえてなかったようだ。
/356ページ

最初のコメントを投稿しよう!

240人が本棚に入れています
本棚に追加