再会

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「ごめん!遅れました!」 慌てた男性の声と バタバタと走る男が 私達が座っている 席に近づいて来る そして杏里の前に 座っていた夕夜が 声の主を見て 立ち上がった 「おせーよ!」 「すみません!夕夜サン! レポートが中々 終わらなくて!」 「本当、真面目だなお前。 ま、そこが俺に 無いところだな! ま、俺の隣の席に 座れや、海斗!」 夕夜と海斗は 少し立ち話をすると 夕夜は自分の席に 海斗は夕夜の隣の 席に座る 私の前の席だ… 「皆さん、遅れてすみません! 九条 海斗(クジョウカイト)です 20歳ですO型で 趣味はドライブと読書です」 と、海斗はニッコリと 笑った後に 何故か私の方を見て 嬉しそうな照れたような 笑顔で見つめて 「お久しぶりです、瀬李先輩 なんか、綺麗になってて びっくりです。 杏里先輩もお久しぶりです。」 「九条クン、久しぶりー! 中学の時はなんか 弱々しかったのに 見違えちゃったね! ねぇ?瀬李!」 「え………?えーっと 誰かな…?」 私の言葉を聞いた 海斗は悲しそうな顔をして 杏里はびっくりした 顔をしていた '何故、そんな顔をするの?'と 疑問に思っていたら 杏里に肩を掴まれて 「え?嘘でしょ、瀬李? 覚えてるでしょ? 九条クンだよ? 中学の時、瀬李と九条クン よく一緒に居たでしょ?」 動揺を隠せない様に言う杏里は 私の肩をゆさゆさと 揺するが私もまた 動揺を隠せないで居たのだ 杏里と前に居る男━…海斗は 私を知っているし 杏里も海斗を知っている 何故?知っているの? 何故?私は知らない? そう考えている内に 「わかんないよ… わかんないって! 知らない…! 私、知らない!!」 「瀬李先輩!」 「……っ……」 動揺を隠せず 混乱して叫び そんな私を 慌てて海斗は 私の名前を呼び 海斗は私の頬を 両手で包み私を 自分の方に向かせ '落ち着いて下さい'と 宥めていく 「…ごめんなさい。」 'もう、大丈夫'と 自分の頬に手を置いてる 海斗の手を離すと もう一度'ごめんね'と 謝った━…
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