再会

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「遅くなりましたねぇ。 明日、大学だけど 起きれますかね?」 「…どうだろね? 私も明日は仕事だから 明日起きれるかな?」 私達は私が住む アパートへの道を 歩きながら 明日、早く起きれるか どうか悩んでしまった。 …遅刻しませんように。 「そういえば、俺。 最近、一人暮らし 始めたんですよ。 汐・アパートって 名前のアパートなんですけど 瀬李先輩知ってます?」 汐・アパート? 汐・アパート… 汐・アパート!? 「…そこのアパート 私住んでるんだけど。」 「…本当ですか!? 偶然ですね!」 いやいや、なんで 嬉しそうなの? なんで、喜んでるの? 私は貴方の気持ちが わかりませんよ、海斗クン 「ついでに聞くんですが 何号室ですか? 俺、202号室です!」 「…私、201号室。 少し前に、煩かったのは 貴方が引っ越して 来たからだったのね。」 納得納得、と 思っていると 隣で歩いている 海斗が顔を少し 歪ませた。どしたんだ? 「瀬李先輩、名前で 呼んで下さいよー」 「…………………え。」 「お願いしますよ!」 「…わかった。」 負けた。私は押しに 弱いんだよ! と、心で呟くが 本人には言えない だって私の前に 犬如くよろこんで いるんだもの
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