再会

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「いやーでも、嬉しいです。 また、こうやって 瀬李先輩と話せるの! 卒業式の日、瀬李先輩 俺に会わず 帰っちゃったんですから」 「……ごめんね。 会わなかった事と 忘れてしまった事」 私は歩くのをやめて 立ち止まると 海斗は少し前で 立ち止まり後ろを 向いて私を見つめてきた 「いいんですよ。 いつか、思い出しますよ! だから、先輩は 今のままでいいです。」 「…ありがとう。」 海斗の言葉を聞き 少し嬉しく思った。 海斗が'行きましょうか'と 言うので、私達はまた アパートへと 歩きだした 「そういえば、喫茶店って なんて言う名前なんですか?」 「…気になる?」 「えっ…いやぁ…あの… き、気になります。」 海斗の質問に 私は怪しく笑うと 海斗は頬を赤く染め 慌てた様に目を 動かしていたが 首を縦に頷いた …そんなに気になるのか 「喫茶店の名前は 泡沫って名前。 マスターが謎だらけで 喫茶店の名前も 謎だらけなの。 私が働いてる 時間は10時から18時だからね。 教えたんだから来てよ?」 「は、はい! 絶対に行きます! 明日にでも行きます!」 「早いわね。」 私は海斗の返事が 可笑しくてクスクス 笑うと、海斗は '笑わないで下さいよ'と 弱々しく言った からかいがある人だな。 「あ、着いたわね」 前を見ると 壁は真っ白で 屋根は水色の 私達が住んでいる ━汐・アパート━が 私達の前に現れた 「じゃあ、寒いですし 早く部屋に 入りましょうか!」 「そうね。」 そうして私達は アパートの中へと 入って行った
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