再会

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「そういえば…何の用事?」 「……あ、忘れてた! いつもの会話ですっかり 要件ぶっとんでた!」 「おいおい…。」 と、またそれで 笑い合う私と杏里 こんな小さな事で 笑い合うのは 私と杏里だけと 言っても過言ではないと 言えるくらいだ。 「で、要件は何?」 「今日、合コン行こ!」 「…………は?」 突然の合コンと言う 言葉に私は目が点になり 開いた口が塞がらない 状態になっていた 「合コンってあの合コン? しかも今日?」 「合コンはあの合コンで 今日だよ!」 少し我を取り戻し 再び杏里に聞くが 聞き間違いでは なかったようだ 「なんで急に? しかも私を誘うなんて 珍しい…」 そう…私は合コンが 苦手でそれを知っている 杏里は合コンに 私を誘った事がなかったのだ それなのに合コンに 誘う杏里に疑問を持った 「実は今日の合コンのメンバーに 瀬李の事が好きな男の子が 来るらしくて… だから…今日の合コンを セッティングした男の子に 瀬李を連れて来てくれって 頼まれたの!! お願い瀬李!今日だけで いいから、来て!」 「私の事が好きって…」 そんな馬鹿な…と 私は内心思った 私は中学卒業後すぐに 働いていた だから恋愛など 告白など普通の人がする 恋愛などしたことがなかった 「お願いだよー瀬李ー!」 「でも、私合コン苦手 だしなー」 「今度ケーキ奢るからぁ!」 「よし、任せろ。」 「本当!?ありがとう!」 私の返事を聞いた杏里は 嬉しそうに声を張り上げ 電話越しで騒いでいた 「本当、ありがとう! 瀬李大好きー!」 「私も。」 つくづく私は 杏里に甘いと思った ケーキでつられるなんて 私の意思は弱いようだ。 「で、時間と場所は?」 「あ、時間と場所ね! 時間は19時で 場所は夢幻てゆー居酒屋!」 「夢幻?聞いた事ないや」 なら、私が案内する!と 杏里が言うため じゃあ、お願い。と甘えた 「じゃあ、予定時間の 1時間くらい前に 家に行くねー!」 「1時間前?早くない?」 「居酒屋には歩いて行くから いいのー!」 いいでしょ!?、と なぜかムキになる 杏里に私はわかったと 返事をすると 「じゃあ、また後でね!」 と一方的に言って 一方的に電話を切った まぁ、いつもの事だと 思い私は支度する 時間までのんびりと する事にした
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