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『まったく、いい歳してベタベタしてさぁー。』
ぶつぶつ言いながら莉乃ちゃんが隣りに座って真っ白いミュールを脱ぐ。
あたしも頑張って、少し高いヒールのを履いてきたけど、莉乃ちゃんのはもっと高さがあった。
『先に二階に上がってて。右のがあたしの部屋だよ。』
莉乃ちゃんのミュールに見とれていたあたしは、慌てて階段を登る。
『お客様!ただ今、苺アイスをお持ちいたしますねぇー!』
振り向くと、キッチン?であろう部屋に入る莉乃ちゃんの後ろ姿が見えた。
あたしは、その後ろ姿に『お願いしまぁーす!』って声をかけて莉乃ちゃんの部屋のドアを開けた。
ドアに可愛らしく、『莉乃』って書いた木のプレートが掛かってたからこの部屋に間違いはないはず。
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