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『あのね。風花、聞いてくれる?』
少し恥ずかしそうにうつむく莉乃ちゃんは、まるで恋する女の子の顔。
恐い!聞きたくない!
あたしは、耳をふさいでしまいたかった。
そんなあたしの気持ちになんて気づくはずもなく、莉乃ちゃんは少し幸せそうに微笑む。
『実はね、この二人とは幼なじみでね、隣りに住んでてね、それでね、あたしの隣りに男の子いたでしょ、あいつがあたしの好きな人!』
あぁーやっぱり・・・そうなんだ・・・莉乃ちゃんはあの男の子のことが・・・あの子はきっと春だ。
あたしの予感は見事、的中したのだ。
どうしてこういう時ってわかるんだろう?
同じ人を好きになると、何だか不思議とわかるものなのだろうか。
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