prologue

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あの日の夜は、満月だった。 漆黒と呼ぶにふさわしい色の空に浮かぶ、白銀の丸い光だけが世界を照らし出していた。 「いいんですね?」 あのとき男は、私に尋ねた。 「かまわない」 私は確かにそう言った。 決して切ることのできない 切ってはならない あの男とのツナガリを 私は、自らの意志で、つくりだした。 .
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