chapter1

5/13

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/86ページ
他人からよく言われる私のイメージ。 “人嫌い”で“冷えきってる” たとえそうだとしても、誰だってこの状況にはうんざりするはずだ。 早く……………… 「それでね……」 「あー!ここにいたんだ~」 自分の話を遮られてむっとするおばさんをよそに、近づいてくる同じ真新しい制服に身を包んだ女の子。 「探したんだよ?こっちでみんな待ってるから行こ!」 にっこりと笑う顔はとても可愛らしいが、まるで知らない子だった。 「あの………」 「じゃ、この子返して下さいね」 ぽかんとしている私とおばさんをまたも無視して、隣の車両へと私の手をひいて歩き出した。 「あの………」 おばさんには聞こえない距離になってから、口を開く。 「誰かと間違えてないですか」 「……連れ出さない方がよかった?」 逆に尋ねられる。
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加