371人が本棚に入れています
本棚に追加
─翌朝─
「んんっ!」
ロディは体を伸ばしベッドから出る。
カーテンを開けると朝日が目に刺さった。
さんさんと照りつける太陽は今日も変わらない。
「今日もいい天気だ」
ロディはこんな日がずっと続くと思っていた。
そんな矢先…
「きゃぁぁぁ!!」
突然の悲鳴が平穏を切り裂いた。
「…な、なんだ今の?」
ロディは慌てて外に出る。
するとそこには見た事のない位、大きな獣が猛威を振るっていた。
体長4メートル位はあるだろうか。
狼男の様なそれは、闇雲に家を破壊していく。
「グガァァァァ!!」
地鳴りのようなその雄叫びは、ロディの恐怖心を一気にかき立てた。
「はぁ、はぁ…ロディ大丈夫か!」
息を切らしながら村長が駆け寄ってきた。
「じいちゃん!ゲートキーパーは?」
ゲートキーパーとは、特別な力で村に結界を張り巡らし、モンスターの侵入を防ぐ人の事である。
「それがな…ヤツはこの辺のモンスターじゃない。ヤツの力に対抗出来るゲートキーパーはこの村にはいないのだ」
「そんな…」
絶望で目の前が真っ暗になった。
最初のコメントを投稿しよう!