第一章 -旅立ち-

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ふとロディは我に返ると、ある決意を村長に伝えた。 「…じいちゃんどうすればいい?僕がヤツをどうにかする」 村長はロディの予想だにしない言葉に驚きを隠せない様だ。 「何…?そうか…やはりお前は…」 しかし、すぐに村長の表情が鋭くなり、声をこもらせる。 ロディの目に村長の姿は、何かを隠しているという、そんな風に映っていた。 「ガァァ!!」 その間も獣は、丸太の様に太い腕で建物をなぎ倒し、人々に襲いかかる。 幸いケガ人は出ていないらしい。 しかし、壊されていく我が家を見つめながら泣き崩れる者。 抵抗する事など出来ずに逃げ惑う者。 神にすがり祈り続ける者。 そんな悲惨な状況を目にし、ロディの心には怒りと不甲斐なさが入り混じっていく。
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