セルフ・ハンディキャップ

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オレは何、落ち込んでいるんだ? 出張先から帰社して、 電車に乗った。 疲れで座席に腰かけ、目をつぶる。 しばらくすると 妙に耳に心地よい声が聞こえてきた。 鈴木くり子だ。 色白の華奢な女の子。 頭がまるくてホントくりみたいだ。 彼女は楽しそうに男子高生と話していた。 キラキラ希望に満ちた眼差しで、男を見ていた。 ああ…女なんてこんなモノか。 執着しない生き物。
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