序章

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テーブルにトレイを置き椅子に腰掛ける。 立ちあがるコーヒーの湯気。実にいい香りだ。 カップに口をつけて、コーヒーの香りを吸い込む。   スゥ~ッ、ッ、げほげほっ!   むっ、むせた! その様子を、不覚にもヘクターに見られていた。 『…お前さあ、カッコつけていても、なんか決まんないだよね。何でだろうね?』 不思議そうにみるな。 『ほっとけ。それよりも、ニュースは何か新しい情報でも報道してないのか?』 『んにゃ、何も。報道規制もあるだろうけど、同じ事しか言ってないぜ。』 『そうか、ブリッジで聴いた事と大差はないな。』 『だな。…しかし、信じらんないね、ブルーコスモスの破壊兵器。自由自在に曲げられるって話だろ?早くぶっ潰さないとかなりヤバいぜ?』 『…ああ、わかってるさ。』 わかってるさ。なんとかしないとな。
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