◆Prologue

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「白藤さん、注文いいですか?」 「何になさいますか? お嬢様。」 「なんですか、そのお嬢様って。」 「んー? なんとなく?」  はい!と軽く手を挙げて、注文しようとすれば、なぜか白藤さんは片目を閉じて、芝居がかった声で応じる。 それにきょとん、と瞬きを返せば、すさまじく適当な答えが返ってくるものだから、思わず笑ってしまう。 くすくす、と二人で笑いあって、どうにか注文をした。 「はい、お待たせー。」 「ありがとうございます。」 「四百円頂戴します。」 「はーい。」 「…ん、はい、確かに。 食べてくの?」 「はい。」
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