いきなり!?異世界旅行!

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  「うおー、何これ!すっげぇー!」 継ぎ接ぎの魔神を見て凄くはしゃぐライ。だが、一つ言わせてくれ。 一同「何で、もうアロハシャツ着てるんだよ!」 先走っているにも程があるだろ!? 休日の青タイツか!? そんなツッコミは無視するように、白と黒入り交じった魔神の足元から現れた巨大な魔方陣が輝き、視界が白く染めた。 ―――――― ―――― ―― 王族以外「おぉ~~!」 再び輪郭を取り戻した視界に、俺達は感嘆の声を上げた。 海猫が飛ぶ広い青空、遠くに見えるコバルトブルーの海。 ここは何処かの公園らしく、大きな噴水がある。 足元は白亜の石畳。周りにいる人々は、皆呆然としてこちらを見ている。 まぁ、いきなり、魔方陣が現れて大人数と巨人が出てきたら驚くわな。 ……キィーン……キィーン…… とその時、甲高い音が聞こえた。 耳鳴りか? いや、耳鳴りにしてはあんまり不快感が無い。 それに、これは……。 呼んでる? この音は、俺を呼んでるのか? 「ジュン、どうかした?」 声を掛けられて、俺は、思わずビクッと肩を震わせてしまった。 声がした方を見るとリョウが少し心配そうにこっちを見ていた。 それと同時に耳鳴りも収まった。 「大丈夫?」 「あ、あぁ、何かここに来て妙な耳鳴りがして……」 「耳鳴り?」 「もう、遠ざかったみたいだ。行こう」 迷いを振り払うように頭を振って、俺は歩き出す。 すると、トゥーナが、前方から小走りでやって来た。 「…ジュン…どうしたの…?」 「何でもねぇよ。 ちょっと耳鳴りがしただけだから」 「…ホント…?」 「あぁ」 すると、トゥーナは安心したように笑った。 「…行こ…?」 「あいよ」 トゥーナは、俺の手を取って歩き出した。 ウィンディアは、内陸部に向かって高くなる地形をしているらしく、王族の別荘は中腹にあたる部分に位置していた。 「これは………もう、お屋敷だね」 「あぁ、全くだ」 別荘を前に、俺とリョウは呆然としていた。 建物は南国の雰囲気を壊さない白亜で統一され、玄関に向かう道には、小さな噴水が配置されていた。
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