中間試験?そんなのパスして文化祭だ!

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  「ありがとうございました!」 そう言って、ペコリと頭を下げるギーナ。 そのギーナに盛大な拍手が送られる。 『素晴らしいアピールだったよ!!! あんな綺麗でかっこいい魔法見たことありません!』 レーナは興奮気味に賞賛をギーナに送る。 ギーナは照れたようにはにかむと小走りでステージからハケる。 それと入れ替わるようにステージにやって来たのは威風堂々とした姿勢で歩くぱっと見PAD長に見える三人目の男の娘だった。 連続でレベルの高い女装を見た観客は歓声を上げるが、当の本人は感慨せずといった姿勢を取っている。 『エントリーナンバー17! 一年Sクラス サクヤ=ルナ! カミト君とは、また違ったクールビューティー! それじゃあ、アピールよろしく!』 アイツ、カイトじゃなかったんだ。 それに名前がまんまPAD長じゃん。 「『ミラージュ・ファントム』」 サクヤは会場に一礼すると、すぐにミラージュ・ファントムを発動させ、もう一人のサクヤが現れる。 「『バジュラ』」 それを確認すると、サクヤは魔武器らしき短剣を取り出し構える。 もう一人のサクヤも同様に短剣を持ち構えている。 そして、同時に距離を詰めると短剣同士でつばぜり合いになった。 その後も二人のサクヤは一進一退の攻防を繰り広げていく。 これは殺陣か…。 まぁ、殺陣は相当練習しないと危ないって聞くし、当日にミスコンの役員とぶっつけ本番とか出来ないから二人のサクヤが戦うっていう構図になった訳か。 なんて考えている間に一方のサクヤがもう一方のサクヤの短剣を弾き飛ばし、首に短剣を突きつけていた。 短剣を突きつけられた方のサクヤは肩を竦めると音も立てずに消滅した。 オリジナルのサクヤは短剣を消すと会場に向けて一礼をした。 『格好良かった! この言葉に尽きるぜ! サクヤ君! さぁ! 男子の部も残すとこ後11人!! 皆! 最後まで付き合ってくれよ!』 ウォォォォォォォォォォ!!! 『おっしゃっ! じゃあ、続いて――――』 ―――――――――― ――――――――― ―――――――― ――――――― ―――――― ――――― ―――― ――― ―― ―
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