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「ファイヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
誰かの叫び声と共にグラウンドの真ん中にある巨大なキャンプファイアの木組みに火が灯される。
火はすぐに勢いを増し、辺りを照らした。
女装を解いて、いつもの格好になった俺はそれをミスコンのステージの縁にトゥーナと並んで座りながら見ていた。
このステージはかなりデカイから明日の休みを利用して崩すらしい。
それで、キャンプファイアを見るのに丁度良かったこのステージに座っているのだ。
「トゥーナ、文化祭楽しかったか?」
「…うん…楽しかった…ジュンは…?」
「俺か? 俺も楽しかったぞ。いろいろやりたい放題出来たしな。
まぁ、女装はもう勘弁だけど」
「…ふふっ…でも…似合ってたよ…?」
「男として、それはどう反応すれば良いのか分かりかねる」
「…笑えばいい…」
「それ何処で知ったんだ?」
「…?」
「いや、知らないならいい」
「…そう…。
…ねぇ…ジュン…」
「ん? どうした?」
名前を呼ばれてトゥーナの方を見るとトゥーナは顔を赤くしてチラッと俺を見ては俯くという動作を繰り返していた。
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