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コイツの送り主がいくら人形遊びが好きだったとしても、正直付き合ってられない。
だから―――――
「早々に破壊させてもらう!!」
災禍を構え、身体強化・全とチート身体能力全開でゴーレムⅠに斬りかかる。
『待ちなさい』
黒い刃がゴーレムⅠの頭にもう触れるという瞬間にゴーレムⅠから女の声が聞こえ、刃を止める。
「何だ、通信機能が積んであるのか」
『えぇ、少しお話しましょ』
「嫌だね、いきなりあんなのをけしかけるような奴と話す事なんてねぇよ」
『仕方ないじゃない。
チートを殺すにはそれくらいじゃないと殺せないもの』
「ッ!?」
チートを殺す!?
つまり、コイツは俺がチートだって事を分かった上で殺しに来たってのか!?
『何を驚いているのよ?
貴方だって私が誰か分かってるんじゃないの?』
「…………」
あぁ、その通りだよ。
ガーディアンやゴーレムⅠを造る事が出来て、ソレを超遠隔召喚、更にはあの無数のガーディアン達の魔力による統率、俺がチートだと分かってるにも関わらず殺そうとするその自信。
そこから導き出される答えは
「……神帝、だろ?」
『せーかい、私は神帝ことアリス。
ファミリーネームは捨てたわ。もう必要無いもの』
「人形遊びが好きで、名前がアリスって、お前何処の魔法使いだ」
『人形遊びなんて好きじゃないわ。
ガーディアンとゴーレムⅠは只の兵力よ』
「似たようなものだろ。
それに、なんで俺を殺そうとする?」
『邪魔だから』
「は…?」
底冷えするような冷たい声で言われ、思わず聞き返した。
『聞こえなかったの?
邪魔だからよ。
私がやろうとしてることを貴方、いえ貴方達は必ず邪魔をする』
「…何をする気なんだ?」
『教えるわけないでしょう?』
「だろうな。
なら、とりあえず、このゴーレムⅠをブッ壊してお前の邪魔をする事にするよ!!!」
災禍で再度ゴーレムⅠを破壊しようとする。
しかし、ゴーレムⅠは後方に高速移動し、それをかわす。
『いいわ。
なら、やってみなさい』
アリスがそう言うとゴーレムⅠが十体、新たに召喚された。
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