第三のチート接近的な何か

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  『抉り取った…?』 「そうだ。まぁ、後は自分で考えな」 そう言って、俺は近くに居たゴーレムⅠを股下から頭の先までをジャンプして真っ二つに切り裂き、爆発する前に肩の辺りを蹴って離れる。 着地し、爆発するゴーレムⅠを尻目に俺は自分自身に時魔法を掛ける。 「クロックアップ」 自分以外の全てのモノが遅くなり、乱射されるビームを攻撃予測を使わずに避け、俺から見て一番左に居たゴーレムⅠに近づて、腕を切り落とし、腰の辺りを両断してそのまま走り抜ける。 後ろでゴーレムⅠが爆発するのを音で確認して次の標的に向かう。 その後は、一連の動作を繰り返すだけの作業のようにゴーレムⅠを解体していった。 「後はソイツ一体だぜ? ゴーレムⅠで俺を殺すのは諦めた方がいいんじゃねぇか?」 唯一残っている機体に災禍の刃先を向けて言い放つ。 『…そうみたいね。 こんなガラクタじゃ、只の人なら殺せてもチートを殺すなんて出来ないみたい。 まぁ、いいわ。 今回は諦める。 元々、どれくらいの実力があるのか見て、あわよくば殺そうと思ってただけだしね。でも、こうも簡単にあしらわれるなんて思ってもみなかったわ。 それじゃあ、近いうちにまた逢いましょ。 もう一人の私を説得しようとした甘ちゃんにもよろしくね』 アリスがそう言うと残っていたゴーレムⅠが自爆した。 でも、俺はゴーレムⅠの自爆など、どうでもよくなるようなアリスの一言で頭がいっぱいだった。 今、アイツなんて言った!? もう一人の甘ちゃんによろしくねだと!? って事はカイトの所にも同じようにガーディアンやゴーレムⅠが行ったって事だ! 今日は学園の筆記の期末試験だぞ! つまり、学園にもアイツ等が出たって事かよ! 最悪な答えに辿り着いた俺は、右手の薬指にある白い繋石の指輪に魔力を送る。 確か、この指輪には同じ繋石から造られた指輪の所持者と間に何者にも妨害されない念話の回線を構築する性質があった筈だ! 頼む…! トゥーナ、無事で居てくれ…!!!
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