不幸すぎる少年

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「ご、ご両親がっ!」 「――――へ?」  ―――  ――――――  ―――――――――  的中して欲しい予感と的中しないで欲しい予感がこの世には、ある。  まさにこの時のぼくの予感は、的中しないで欲しい予感であった。  だが、神様という不確かな存在は、時としてその予感以上のサプライズも用意しているものだった。  ぼくが両親を最後に見たのは、警察署の安置室だった。  目の前に冷たく横たわる両親を見て、ぼくは、動揺を隠せなかった。 .
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