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タンッタタンッタタンッタン!
暗く無駄に広い廊下をボクは、軽やかにステップを踏みながら進む。
廊下に等間隔に設置されている蝋燭の火も、このステップを踏む足音にあわせてユラリユラリと揺れている。
今日は、綺麗な月夜の晩。
廊下にあるこれまた大きな窓の外。銀色に輝く満月がボクと廊下を照らしている。
そう、今宵ボクの愛しの女王(クイーン)にお話しする物語のラストシーンのように。
何分歩いたか、やっとお部屋にご到着。毎度毎度ながら長い廊下。
これまた無駄に大きな扉の取っ手には、美しい茨の紋章が刻み込まれている。
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