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「草野、大丈夫だって。こっちが何もしなけりゃあっちも何もしてこないよ」
「そ、そうかな」
「当たり前じゃん。とにかくあと一年じゃん? お互い頑張ろうぜ」
「う、うん」
ぼくは、近藤君に何もしないし何もできない。
その日から友達のアドバイスどおり、近藤君とは、距離をおくように生活をした。
しかし、距離を置くといっても一緒のクラスだ。否が応でも、眼に入ってくるし、協力しないといけない事だってある。
ぼくは、近藤君に見られるたんびに反射的に身震いした。鋭い眼つきにぼくよりも頭一個分ぐらい違うほどの身長の差で上から睨まれると、蛇に睨まれた蛙のような気分にどうしても陥ってしまう。
その度に「何もしなければ、何もしてこない」と心の中で強く念じて一日一日をすごしてきた。
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