長旅

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長旅

長い長い旅をした 終わりがないような 真っ暗闇の中に一人 長い長い旅をした 探し物があったはず とてもとても大切な なくした時に涙をこぼした 探し物があったはず でも長い長い旅の途中で 探し物が何かわからなくなって 果てなく続くこの道を あてどなく歩いている 元の場所に帰りたい でも帰り方がわからない 長い旅路を振り返ったら 暗闇しかなかった 『自分は何をしていたのか』 暗闇の中にしゃがみ込む 絶望が心を蝕み 暗闇が加速する 心が止まってしまった しゃがみ込んだまま 耳を塞ぎ目を閉じて そのまま動けなくなった どれほど時間が経ったのか ふと気がつくと まぶたに透ける眩しい光 目を開いてみる どこまでも優しく どこまでも美しく どこまでも自由に 光は辺りを照らしていた 振り返ると足跡がある 時に曲がりくねり 時に分岐しながら 自分の道はそこにあった そして思い出した 探し物は『光』だったと 僕はまた歩き始める 当たり前の事なんてない この光の中をゆっくりと 一歩一歩踏み締めるように 『ただいま』 .
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