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さてさて、現高校二年生で生徒会庶務を務める私らの仕事を皆様ご存知だろうか。
知らない?知らないよね?
結構大変なんだよ?
庶務っていうのは所謂雑用係みたいなものでね。
他の役職持ちの仕事の主な手伝いが、私らの仕事。
たとえば、生徒が破壊した学校の備品が有った場合。新たな備品の発注や被害内容をまとめるのは私らの仕事。ちなみに発注に必要な額の計算は会計の仕事ね。
他には、生徒に定期的に配る行事のお知らせのチラシやポスターのデザインは書記の仕事だけど、印刷したり掲示したりは私らの仕事。
生徒が問題を起こした場合。
捕まえて処罰を決めるのは風紀の仕事。
それを承諾し、先生や生徒に公布するのは会長のお仕事。そのための資料作りなどは私らと風紀の平のお仕事。
あ、ちなみに問題を起こした生徒の実家に連絡するのも私らね。
他にも全体的な学校運営(委員会まとめたり、生徒の要望を反映したり、行事を運営したり)は会長や副会長の仕事だけど、細かな雑用はすべて私らなわけで。
意外と大変なんだよねー。
いやぁ、会長から指名されて生徒会役員になったときは庶務?なんだ雑用楽勝じゃんとか思った自分を呪いたいよね。
雑用って言ったって多方面の仕事を一度にこなす訳だから、もちろんそれらの業務の大まかな内容は理解してないといけないわけで。
仕事に必要な知識量で言えば、多分役員の誰よりも多いと思う。
(もちろん俺らが知っているようなことは、現会長とか、以前庶務を勤めた人にはわかってることだから、仕事別とかで考えない個人の知識量で言えば会長がトップなわけだけれど)
毎年毎年、庶務をやっていた役員が次期会長に選ばれることが多い理由が分かったわー。なんて。
考え事をしていると、また目の前に詰まれた書類。
「おーちゃん、これってまさか…」
「予想通り。新入生歓迎会の追加プログラムだ。風紀との連携も必要になるから連絡頼むな」
「うぇぇぇえー!?また仕事増えるのー!?」
「ッハ!馬車馬のごとく働け!それが庶務の仕事だ」
新たに積まれた仕事に文句をたれれば、会長に鼻で笑われた。
なんたることだ。これ以上さらに仕事をするのか。
くっそうイケメン爆発しろ。
なんて内心で罵倒しつつ、しぶしぶと目の前に積まれた書類に手を伸ばした。
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