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「で、やうこなんの用?」
「てめぇ次それで呼んだら毎朝ポストにうんこ詰めるからな」
「ようこ様なんのご用?」
「うん、明日から中間テストだし、最後の悪あがきというか、一緒に勉強会でもしないかなって」
「べ、便器妖怪だと?」
「うんもうそれでいいや。 どうする?」
「するー」
「おっけ。 でさー、できればひなたの家使わせて欲しいなー、と」
「うち? いいけど、溺れないでね」
「溺れねえよ。 学校から近めだし、ひなたの家ってなんか集中できるんだよねー」
「ああ、そういう造りにしたって父さんが言ってた」
「そうなんだ? 設計士さんだっけ? やっぱりそういうことまで考えて設計してるんだねー。 すげー」
「ウソだけどね」
「感動を返せ」
「はい52円」
「ビミョー」
「それで、勉強会、というからには他にも誰か来るの? 二人じゃ会、というにはビミョーだよ」
「意外と細かいなひなた。 まあでも、お察しのとおり、あと三人いるよ」
「ほう、まあ誰かなんて知る必要は無いが」
「なんで?」
「誰であろうとぼくの前に現れるからには倒すだけだから、ね」
「ねじゃねーよ」
「誰が来るのー?」
「ボケを投げっぱなしにするのやめようか」
「それがひなたスタイル。 略してA-style」
「Aはどこから来た、ってかそれ近所のラ○ホじゃねえか」
「誰が来るの?」
「んー、夏目くんと、みなみと、えーと、んー、そのー」
ぴくり。
なぜだか反射的に目元が小さく動いた。
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