少年クラーケン

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「ねぇ、あんた?」  再び女の子はそう言うと、勝手に動き回る俺の足を掴みその動きを止めた。 「いったいここはどこだよ!? お前はなんなんだよ!」 「ギャーギャーうるさいわね。私は聖コンロリ帝国のキマイラ職人のベラよ。あんたみたいに意思があるキマイラは初めて見たわ!」  ベラと名乗った女の子はそう言うと、口を歪ませてニヤリと笑う。そして俺の足からその手を離し、壁に無数に並んでいたボタンをカチッと押した。
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